5倍速醤油ラーメン

一生懸命実験をしていて、具体的に言えばそれは先輩の5倍速だった。

誇張抜きで5倍速であった。5倍速で実験できるようにする手配が大変だった気もする。ボスが素晴らしいひとなのでいろいろとよく助けてくれて、実験速度が異常に上がる。

去年は設備の関係で、僕がいくら頑張っても0.5から1倍速だった。今年は専用の設備もいろいろ買ってもらっているので、お金は大事だと思う。大学生大学院生に人件費は無いように見えるけれど、透明な人件費を考えると、設備に投資するのは正解だと思う。

プログラマーには良い椅子を与えてオフィスにゲームとお菓子を置けみたいな話をよく見るけど、それが本当なのかは知らない。化学屋さんは実験をするときに明らかに設備が律速段階になることが多いので、設備に投資するのが有効なのが明らかなのだ。律速段階という言葉は便利なので、普通の会話に浸透してほしい。

ただ設備をフル稼働させようとすると、僕がフル稼働で実験しないといけないので、さすがに疲れる。夕方からぐったりしていたけれど、負けずにしっかりがんばった。

帰りにたまたまボスに会って、ラーメンをおごってもらって嬉しかった。ひとにラーメンを誘ってもらうということが嬉しい。帰り道にあるお店で、第一旭から背脂を抜いたような醤油ラーメンだった。味もよかったけれど、店が汚くないのが特によかった。ボスはすでに酔っ払っていて、田舎の見た目良い女の子はだいたいみんなヤンキーになるという話をした。