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繰り返しの良さ

音楽

 最近は聴いたことの無い盤を手に入れるより、今までに聴いた盤を聴きなおすことを楽しんでいる。お金がないから買えないというのもあるし、一度しか聴いていない盤が多い。一時期どんどん手に入れて一度聴いてまた次のに手を出すという時期があったから、今聴くとそのときは気づかなかった良さに気がつくことが多い。

 

 今日はReuben WilsonのLove Bugというアルバムを聴いていた。 

Love Bug

Love Bug

 

 変なジャケットだけれど、ブルーノートのジャズだ。69年の作品で、ジャズ・ファンクというらしい。Reuben Wilsonというひとはあまり知らないから、リー・モーガングラント・グリーンが参加しているから聴いたのだと思う。リー・モーガンはこのアルバムではあまり活躍していないような気がする。特筆すべきはグラント・グリーンで、良いギターを弾いている。同じ短いフレーズを繰り返し繰り返し弾くことで盛り上げている。これは誰にでもできるわけではなく、あまり上手ではないひとがやると冷めてしまう。メロディはメロディにならないくらい単純だから、リズムがうまいのか、タッチが違うのか、タイミングなのか、そのあたりはわからないけれど不思議な良さがある。


Reuben Wilson Hot Rod - YouTube

 

 繰り返しで盛り上げるといえばミシェル・ペトルチアーニがいる。ペトルチアーニのピアノは異常な魅力があって、聴き流すということができない。つい引き込まれて聴いてしまう。おそらくタッチなのだと思う。ビル・エヴァンスのクラシック寄りのタッチに影響を受けているようで、さらにそれより力強く、かつ黒人のようにドロドロした感じではなく澄んだ音を出している。最初に聴いたときピアノが改造してあるのかと思った。録音のしかたも違うのかもしれない。

So What: Best of Michel Petrucciani

So What: Best of Michel Petrucciani

 

 今日聴いていたのはこのベスト盤。ベスト盤というのは良さが失われることが多いけれど、ペトルチアーニは強力なので問題ない。ステファン・グラッペリと一緒にやっている曲が明るくて良い。ペトルチアーニの繰り返しは、繰り返し過ぎなほど繰り返しているのに、異様に引き込まれるから不思議だ。揺れる吊り橋をバイクで走り抜けて、吊り橋が途切れてもその先に吊り橋を作ってしまうような感じ。ペトルチアーニはコースより先まで走り抜けて、そこまでがコースになる。


Michel Petrucciani - So what - live! - YouTube

このSo whatは凄いと思う。アレンジなのに正しさがある。