東京お手伝い旅行 (2日目)

 鶯谷のラブホ街に泊まって、次の日の朝8時にロビーに集合という予定が決まったので、気をつけて寝たら4時に目が覚めた。遅れてはいけないと緊張すると夜中に何度も目が覚めてしまう。2,3度同じようなことを繰り返して、結局目覚ましより先に起きた。

 学会に出たりお手伝いをする必要から、スーツを着る機会がときどきあるようになってきたけれど、20歳くらいに買ったスーツがどうも体型に合っていないような気がしている。体型はほぼ全く変わっていないから、青山の採寸がおかしかったのかと疑っていたが、どうも寸法のフィットではなく全体のデザインの問題のようだ。当時何も考えていなかったからなのか、もしくは当時の流行りだったのか、今見ると細身のデザインをゆったりさせたような中途半端なデザインであまり気に入らない。今度買うスーツはもう少し気に入るものにしたいものだ。

 そんな半端なスーツを着て学会のお手伝いをした。お手伝いは何ということなく、ただの受付だった。受付していて思ったのは、名乗るときには所属名と名前をはっきりと発音するのが大事だということだ。当たり前だと思っていても、実際に受付をしてみると案外モゴモゴ苗字だけを言うひとが多い。また、服装がシャキッとしているひとはお札もシャキッと向きを揃えて渡してくれた。逆に服装がよれているひとはお札も向きがバラバラで、シワになっていることが多かった。こういう一見無関係なところの相関は意外とある。

 朝ごはんはヴィ・ド・フランスというパン屋さんのボリュームのあるモーニングセットを食べたので、さほどお腹は空いていなかったけれど、お昼ごはんは和幸のカツ弁当を出してもらえたので、喜んでいただいた。カツが入っている弁当はカツがふやけて冷えることが多いからあまり好きではないのだが、これはわりにおいしかった。ひとのお金で良い物を食べさせてもらっていてありがたい。研究室の同級生と喋りながら食べられたのも良かった。普段実験で時間が合わないから、一緒に食べるのが新鮮だった。

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 学会の講演は少しだけ聴いたけれど、あまり体調がすぐれず、椅子に張り付いているだけで終わってしまった。ひとの話をもう少し楽しく聴けるようになればより良いと思う。

 学会のあとはすぐに懇親会へと流れて、隣の建物のチェーンのような居酒屋で立食パーティーが始まった。ただこの立食パーティー、会場が狭すぎて身動きがとれないほどだった。溶媒効果がけっこうあるね、なんて冗談を話していた。料理はそこそこ美味しくて、ビールも僕の好きなサッポロビールで良かったけれど、あの狭さはいただけない。まわりは先生方ばかりだったので、結局自分の研究室のメンバーとばかり話していたような気がする。先生方は久闊を叙すという感じで、楽しそうだった。師匠筋、弟子筋というのがある業界なのである。化学の学会には常に懇親会があって、何かあるたびに飲んでいるが、懇親も重要なのだ。ひとと仲良くなる方法を学んでいきたいと思う。