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モノラルJBLへの道 その3

 取り外したウーファーは、JBLによくあるウレタンエッジではなく、どうやらラバーエッジだったようだ。前に直したトールボーイもラバーエッジだった。ラバーエッジに縁がある。劣化が激しく、指でつまむだけでペリペリ剥がれた。ただ接着剤がアルコールでもシンナーでも溶けず、アセトンで柔らかくしてマイナスドライバーでゴリゴリ削るしかなかった。

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 結局完全にはきれいにならず、凹凸を紙やすりで削って滑らかにして諦めた。上からエッジを貼って剥がれなければよろしい。コーン側にもエッジが残っており、どうしようかと思ったが、こちらはドライヤーで熱をかけるという先人の知恵により解決した。熱すると接着剤がゆるくなり、劣化したエッジがにゅるっと剥がれた。残った接着剤はアセトンを筆で塗って根気よく除去した。このときにコーン紙のフチの白いダンプ剤みたいな塗装がちょっとだけ剥がれて見た目が悪くなったので、壁補修用の塗料をフチだけ塗ってごまかした。エッジフリーになると振動板がやけに軽かった。

 1本だけならエッジは買っても作っても同じくらいの値段だったが、劣化しにくいクロスエッジにしたかったのと、趣味なので手間と時間をかけて作ることにした。

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 もう3回目なので慣れたものだ。壁のシーリング剤用の充填剤を縦に半分に切って、かまぼこ状になったものをダンボールに貼り付けて型を作る。

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 下着のシャツを切ったものをスティックのりで貼り付けて、黒のシリコンシーラントをペイントうすめ液で薄めたものを塗りつける。今回は大きいウーファーなので、全体に浸透させて、濃い目にしてみた。前回はもっと丁寧にしていたので、わりと雑である。半日くらいでそこそこ乾くので、ひっくり返して裏側からも塗った。

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 現物合わせでだいたいこんなもんかな、と切ったらシリコンクロスエッジの完成である。お父さんのシャツがスピーカーのエッジになるというビフォーアフター、匠の思いやりの心が感じられる。雑に塗ったからもっと凸凹になるかと思ったら、予想外にきれいになった。シリコンシーラントは本来あまり肉やせしないけれど、うすめ液で薄めているからいい感じに肉やせしたのかもしれない。

 接着にはセメダインスーパーXを使った。セメダインスーパーXにはいろいろ種類があり、X2とかXGとかがあるのだけれど、ノーマルXの硬化時間と接着強度が一番使いやすそうだった。両面に塗布後10分放置、押し付けるという接着方法はエッジの接着には難しかったが、なんとか頑張った。硬化時間がちょっと長いので、固まらないうちに少しずらして位置合わせしたりできて良い。シリコンシーラントは普通の接着剤ではくっつかないらしいが、スーパーXならけっこうがっちりくっついてくれる。上下に動かしてボイスコイルがこすらないことを確認した。よっぽど傾いて接着しない限り大丈夫だと思うけれど。

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 ガスケットはウレタンだったので元に戻すか迷ったが、一応元通りに接着しておいた。貼ってしまえばシャツで作ったエッジには見えない。もともとの白い振動板が劣化で黄色く変色しているので、塗装したフチの部分がちょっと浮いてしまった。そこまで気にならないのでこれで良いことにした。