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カバンの丸洗い

 去年の夏にちょっと頑張って買った白いトートバッグがある。いかにも夏っぽいデザインなのだけれど、他に鞄が無いので毎日通学に利用して、わりと汚れてきていた。sunbrella社の汚れにくい布でできているというのが売りのようだが、やっぱり白なのでそれなりに汚れる。世の中には汚れを気にするタイプと気にしないタイプがいて、僕は気にするタイプである。

 部分的にヌメ革が使われているので、革の部分を避けて、ちょっと汚れてきたなという布の部分を薄めた中性洗剤で拭いてみたことがあった。よく紹介されているお手入れの中でも最終手段とされているだけあり、そこそこ汚れは落ちた。ただ濯がないので、どうしても洗剤が残るのがちょっと気になっていた。

 近頃靴関連で革についていろいろ調べていて、革というのはどういうものか理解しはじめたので、いろいろ考えて今回は丸洗いしてみた。

 洗面所にお湯をはって (手が冷たいので)、鞄を浸して、中性洗剤をつけた布でゴシゴシ洗った。当然革の部分も全部濡れるが、気にしない。濡れた革は表面がもろくなっているので、できるだけ触らないようにした。布の部分はすぐにきれいになった。お湯がけっこう黒くなって、意外と汚れてるものだなと驚いた。何度か濯いだ後にAmazonダンボール箱にかぶせて形を整えて、部屋で1日干した。

 ヌメ革は水に弱いと散々言われているので、革の部分に水染みが残ったり、バキバキになったり、手入れを必要とするだろうと予想していたが、意外とちょっと乾燥して固くなっただけですんだ。色も変わらない。靴用に買ったデリケートクリームを塗っておくと、元通りになった、というか元よりきれいになった気がする。鞄もきれいになったし、革も傷まなかったので、満足した。

 ヌメ革が水で傷むというのは部分的には嘘だと思う。水が一部だけにつくと革の中の汚れが偏って染みになるという現象はある。また水に濡れている間は脆いので、あんまりこするとボロボロになる。日陰でゆっくり乾かさないと乾くとひび割れる。乾燥後は油分を補給しないといけない。このあたりに気をつければ全体を濡らしても何も問題ないけれど、全部に気をつける神経質なひとは少ないので、水で傷むということになっているのだと思う。

 適切な手入れをするとものは長持ちする。適切な手入れというのは意外と確立されていなくて、嘘情報が多い。結局は自分で実験してみることが一番大事だと思う。