モノラルJBLへの道 その2
ついに入手したJBLのスピーカー、思ったより綺麗だったので、まず分解してみた。ツィーターのネジを外すのに必要な六角レンチがインチ規格だったところにアメリカを感じた。インチ規格の六角レンチはあっさりホームセンターに売っていた。
グリルが凹んでいたので、とりあえずパッキンを外したら普通にグリルがとれた。グリルは裏側から押して直した。一応ユニットを取り外してセンター合わせをしてみたが、もともと普通に取り付けるとセンターが出るようになっていたので特に意味はなかった。
問題なのはウーファーで、固着してしまっていた。ツィーターがはまっていた穴から手を突っ込んでウンウン唸りながら押してもぜんぜん取れない。角材を使ってテコの原理で押しても角材が折れるくらい固い。
いろいろ検索してみるとよくある現象のようで、「ネジをゆるめた状態で木槌で板をぶったたくと外れます」という情報があった。かなり気が引けたが、当て布をしてそっと木槌でウーファーの周囲をコンコンと叩いてみると、本当にあっさり外れた。固着が嘘のようだ。木槌は偉大すぎる。外れてみるとマグネットは小さいし、10インチウーファーなのにわりと軽いし、配線はやけに安っぽいし、こんなもんで本当に良い音が出るのかと心配になった。
ネットワークの上に適当にグラスウールがかぶせてあって、かぶせ方も適当で、他の修理記事とネットワークの部品配置が違ったりしてJBLのおおらかさを体感した。ペアのスピーカーだったら左右の仕様が違うレベルのおおらかさがJBLである。今回は1本なので差を気にしなくて良いところが気楽だ。
修理編はつづく。